控訴審で出した無罪判決については、真っ白だと思ったケースは少なく、多くは灰色無罪だった・・・原田國男元裁判官の著作「裁判官の非情と人情」で語っているが、八王子支部時代の原田國男は何でも有罪判事として恐れられていた、ところが高裁総括判事となり8年の在官中に24〜28件の無罪判決をする逆転無罪判事に豹変した。

刑事裁判では民事裁判と異なり、判決言渡しの時点で判決書ができている必要はない。実務でも裁判官は言い渡しの時点では判決書を作っておらず、ドラフトを朗読することが多い、法廷で原田國男裁判官が読み上げる有罪理由と、申請入手した判決文の有罪理由とは内容が違っていた、法廷内の録音録画機材の使用と判決書の即時交付でしか被告人は防禦出来ない。